褒められた時は謙遜しないで感謝すれば良いと思う

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日本人は褒められると謙遜するのが体に染み付いていますが、個人的にあまり生産的な対応だと思っていません。褒められた時は、感謝して、むしろ調子に乗るくらいが丁度いいんじゃないかと最近は思っています。

日本人のDNAに染み込んだ悪習慣

何かを褒められたとき、どんな反応をするか。謙虚を是とする日本人は、ほぼ全員が謙遜するでしょう。褒められるほどのものではない、そんなに素晴らしいものではない、などなど。基本は「いやぁそれほどでも」です。

根っこにあるのは謙虚であることこそ美しいという価値観だと思います。もちろん、謙虚であることは大事なことですが、すべてのシーンでそれを適応すればよいかと言うとそうでもないでしょうと思っています。

その反応は相手を否定していないか

極端な言い方をすれば、相手が褒めてくれた点を謙遜することは、相手の見立てを否定することにもなります。あなたが褒めている私の能力は、それほど優れたものではないですよ、あなたは見る目がありませんね、と。まあこれは極端な発想ではあるのですが、要するに謙遜することが100%正しい対応とも言い切れないということです。

褒められたときの対応をいくつか用意しておく

じゃあどうするか、というと、私の案としては、複数の対応を準備しておく、というものです。

謙遜する

話の流れから、やはり謙遜すべきシチュエーションというのはあると思います。例えば褒められている点が非常に一般的な内容であったりする場合には、相手も謙遜されることを想定している場合があるかと思います。謙遜することが、こちらも100%間違っているわけではないということです。

あくまで、最終的になコミュニケーションの流れが重要だということです。

一度「ありがとう」と受けて謙遜する

実はこのパターンが最強のコミュニケーションだと思っているのですが、とにかく「ありがとう」と感謝で受ける方法です。この、一旦感謝で受けるというコミュニケーション術は非常に汎用性が高いので一つ覚えておきたい手法です。

褒められたことに対して、一旦「ありがとう」と受けることで、褒められた事実に対して肯定の姿勢を示すことができます。こうすると、その後で謙遜したとして、その謙遜が直接的に相手の見立てに対する失礼にならないという効果をもたらすのです。

感謝の言葉というのはコミュニケーションのブリッジとしてもとても有効であると言うことができます。

もっと褒めてという

これは高等テクニックではあるのですが、個人的には最高だと思うのが、「もっと褒めて」というパターンです。すごいですね、と言われたら、もっと褒めてくださいよ、と言ってしまう。ある意味、最強の受け答えと言えると思います。

日本人的ではない、という面も多少あるかもしれませんが、この肯定に肯定を重ねるコミュニケーションって、実は英語圏などでは一般的な対応だと思っています。むしろこのパターンはある程度身につけておくと言うか、日常の会話のバリエーションとしても押さえておいたほうが良いと考えています。

オススメは「ありがとう」だけど

つまり、オススメの対応は、とにかく「ありがとう」と言ってしまうことだと思います。どうしても、それすら恐れ多く、反射的に謙遜に走ってしまう人が少なくないのではないかと思いますが、コミュニケーションの落差を抑えるためにも、「ありがとう」で受ける、ブリッジをかけるというのは非常に汎用性が高い対応だと思います。

一方で、「もっと褒めて」を使いこなせる人が実は最強なのではないかと、私自身は考えています。なかなかこれを言うのは勇気が要ることです。さらに言えば、自分自身はどう優れていると考えているか、など、きちんと自己観察ができていないとその後の会話が続けられないリスクもあります。

だから私は「ありがとう、もっと褒めて」を使う

で、私自身はどうしているかというと、「ありがとう、もっと褒めて」というコンボを使うことにしています。

一度「ありがとう」と受けつつ、さらに肯定を続ける。このパターンは実は会話を続けやすいのも一つメリットになります。何しろ肯定で繋がっていくので、話を広げやすいのです。

是非「ありがとう、もっと褒めて」は皆さんに試してみて欲しいコミュニケーション方法です。

褒め合うコミュニケーションについて

要するに、これは「褒め合う」コミュニケーションの手法についての話なのです。相手が乗りやすい褒め方をする、というのも礼儀の一つとしてあるのです。褒める方は、乗りやすい褒め方をしてあげる、褒められる方は、褒められたことに対して上手く乗って話を続けられるようにする。褒める文化、つまりは褒めあうコミュニケーションを作り上げるというのはこういうことだと考えています。

これを根付かせるためには、褒めるほうも褒められるほうも、褒め慣れること、褒められ慣れることが必要になります。褒め方にも褒められ方にもバリエーションが必要になり、それを考えることで、個人のコミュニケーション能力も上がり、同時に、組織全体としてのコミュニケーション能力も底上げされるのではないかと考えています。

以上、褒める技術についての一考察でしたが、ぜひ「ありがとう、もっと褒めて」は是非試してみてほしいと思います。

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