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「コミュ力がない」の裏事情を読んで見る。チームパフォーマンスに悪影響を与えないために。

time 2018/01/13

面白い記事を見かけたので書いてみる。チームパフォーマンスを測るうえで大事な、チームに悪い影響を与えるメンバーの話。

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コミュ力の問題?

見かけたのはこちらの記事。

「ござる」で解雇?っていうネタなんだけど、中身を読んでみると単純な不正解雇とは思えない一面が見えてくる。もちろん、この会社がどんなブラック企業かという側面もあるため、この件に関してどうこうという話ではない。結果としてチームに悪影響を与えるメンバーに対して、どのような対策が取れるかという考え方である。

結果として「コミュニケーション能力」としか言いようがなかったという可能性はあり得るのではないかと考えている。

チームパフォーマンスへの悪影響

これはきっとどこの会社、組織、チームでもあると思うのだが、個人としてのパフォーマンスは高いがチーム全体のパフォーマンスを落としてしまう問題児というのは一定数世の中に存在していると思う。あるいは自分も気づいていないだけで周りからはそう思われているかもしれないという懸念も無くはない。そういう話だ。

もし、そんな彼をチームから外そうとした場合、どのような形で当人に納得してもらうかというのは難しい話だ。「あなたのやり方はチームに合っていない」とでも言ったものなら「それはチームのやり方がおかしい(私は正しい)」と返ってくる。「チームのパフォーマンスが落ちる」とでも言おうものなら「それはメンバーのパフォーマンスが悪いだけ(私は仕事している)」と返ってくる。

結果として、場の空気が悪くなって終わるだけなので、こういうメンバーにはとりあえず気持ちよく仕事してもらうというような対策が取られることが多いと思う。いや、一般化して言うのは失礼だな。少なくとも私はそうしているし、私の属するチームではそのような対応が比較的多い。

仮にだが、上記の事案も考えてそのメンバーをなんとかして外したいと考えた場合には、チームパフォーマンスが、そのメンバー参画によってどのように悪化したかというチームパフォーマンスのKPIを盾にとる必要が出てくる。これもなかなかに骨の折れる作業だ。

多様性とカルチャー

さて、とは言え「気持ちよく仕事してもらう」という対応をしている背景には、2つのファクターが関連している。一つは多様性だ。

組織や会社、チームは様々なバックグラウンドを持った人間の集まりだ。そんなチームで成果を上げていくためには、各々のバックグラウンドへのリスペクトが必要になってくる。これこそが信頼関係であり、チームパフォーマンス向上の一つの側面である。つまり、相手の良いところに目を向けるということ。仕事の仕方が合わないとしたって、特定の業務や特定のプロジェクトでは圧倒的なパフォーマンスを発揮するような、私自身、そんなメンバーを何人も見てきた経験があるため、これは非常に大事な要素だと思っている。

口で言うのは簡単だが、じゃあ実際現場のメンバーたちにそういうマインドを植え付けるにはどうすれば良いかという話になるが、ここでもう一つ「カルチャー」という面が大事になってくる。

カルチャーというとちょっと言葉が重いが、要するに、そういうやり方の違いを良い面としてチームパフォーマンスに活かそうと努力すること、これ自体をチームの目標にしてしまうという考え方だ。リーダーに必要な素質として、このようなチームに対する考え方をメンバーに示すことは重要な要素だと思っている。

結果として、メンバーが正しくパフォーマンスを発揮し、チーム全体が上手く回ること。これが唯一のリーダーシップの評価軸であり、個人としてのパフォーマンスはこの面でいれば手段の一つでしかなくなる。そういうことだ。

改めて、コミュニケーション力

いろいろ書いてきたが、結局、今回の事例でいえば、そういった周辺事情をふっ飛ばして結論を出そうとした結果、「コミュニケーション力」っていう漠然とした、かつ、比較的リーズナブルな回答にたどり着いたんじゃないかなーと、思わずにはいられない。忖度の世界だけどね。

翻って、チームパフォーマンスに目を向けた場合、こういったメンバーの存在も含めてチームであるという多様性に対する寛容さ、そしてそれをチームの文化、ミッションとして根付かせることこそが、安定的にチームを拡大し、パフォーマンスを維持し続けるコツなんじゃないかと、個人的には思っている。

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